鉄道はじまりのまち大宮
は、ネクストステージへ
本記事は20周年企画の一環として、大宮地域で活躍するさまざまな方々に、あらためて大宮という街の魅力や目指したい未来についてお聞きするインタビューシリーズです。取材を受けられた人に、次の人をご紹介いただくというルールのもと、プレイヤーからプレイヤーへとバトンをつないでいきます。
二人目は、大宮駅長の緑川清士さんです。一日平均24万人ものお客さまが行き来するターミナル駅、大宮駅を守る緑川さん。鉄道のまち大宮の魅力とこれからについて語っていただきました。
お話しを聞いた人
緑川清士さん
1982年(昭和57年)国鉄に入社。大宮操駅が最初の勤務地。その後、人事関係の部署を経て、蒲田車掌区区長、東京地区指導センター所長、丸の内車掌区区長、東京支社総務課長を歴任し、2021年(令和3年)6月に大宮駅長に着任。
鉄道人生のはじまり
まずは、緑川さんのお仕事について教えてください。
はい、私は大宮駅長であり、大宮統括センター所長をやっております。1日の乗車人員平均24万人という多くのお客さまの安全を第一に、安心、快適をご提供することに日々努めています。そして、統括センターになって、駅だけではなく、乗務員も一緒になり500人以上いる社員みんなが、明るく、楽しく働ける職場をつくるということを大切にしています。
大宮という駅は、緑川さんにとってどんなところですか?
実は、私にとっての鉄道人生で、一番初めに配属されたのが大宮駅の隣の大宮操車場駅で、その後、当時の大宮車掌区で1985年9月30日の埼京線開業の時に一番列車に乗務しました。その後いろんな職場を経験し、一度は駅長をやりたいと思っていましたが、三年前の2021年に念願叶い、それも大宮駅長になりました。当然、予想もしていなかったです。まさに、大宮は私にとっての鉄道のはじまりであり、節目節目で関わりのある駅です。また、大宮は私自身20年くらい住んでいましたので、大宮は第二の故郷のようなところ。鉄道人生の原点です。
私はこれまでの鉄道人生の中で、地域と駅の関係を見てきましたが、この大宮駅のように地域との深い関わりがある駅は少ないように思います。地域の方々に親しまれ、全国からも多くのお客さまにご利用いただき、とても素晴らしい駅だと思っています。
大宮駅、大宮の街の魅力を教えてください。
やはり大宮の街は、鉄道の発展とともに大きくなってきた街だと実感しています。明治16年に上野から熊谷まで鉄道が開業した当時は、この大宮には駅は有りませんでした。二年後の東北本線の分岐駅として明治18年3月16日に大宮駅が開業し、駅周辺には機関区や工場など鉄道施設や貨物ヤードができて、鉄道の街の歴史がスタートしました。当時は物資輸送の要衝でもあり、鉄道とともに街も大きくなっていったのです。そして、大宮駅は2025年3月16日に140周年を迎えます。今では、新幹線各方面の結節点となりまさに交通網の要衝といえる駅だと思っています。
ところで、大宮の名前の由来をご存じですか?この大宮の地には、もうすぐ2500年になる歴史ある立派な神社、武蔵の国の氷川神社の総本山である武蔵一宮 氷川神社があり”大いなる宮居”と言われていて、そこから大宮となったという説が有名です。
それから、大宮ナポリタンや盆栽といった食や文化もありますし、鉄道博物館という鉄道の街になくてはならないものも近くにあります。歴史と鉄道が残る街は魅力で、そんなところが私は好きです。
大宮の地域の人たちの印象を教えてください。
大宮は住みたい街ランキング第2位(SUUMO住みたいランキング2024)です。鉄道をはじめ交通の便は良いし、住みやすい街だということもあると思います。老若男女と問わず、それぞれの世代の方が好むようなお店や建物もある街で、いろんな世代に広く愛されている街なのだろうと思います。それは、地元大宮の人たちも、周りの人たちを受け入れる気質のある人たちなのだと思います。そして何よりも、鉄道を愛してくれていると感じています。
大宮のまちはこれからどのようになっていきますか?
これから更に、新しい未来に向かっています。さいたま市のグランドセントラルステーション化構想の実現により、大宮駅を中心として開発が進み、これからどんどん変化してくると思います。より一層、駅と街を多くの人々が行き交い、繋がっていくのではないかと思います。
次のステップに向けて、エキュートさんとも新しい地域の魅力発信に繋がるような企画を一緒に進めています。
エキュート✖️大宮駅。新しい魅力づくりにチャレンジ
この度エキュートは20周年を迎えました。エキュートへの印象を教えてください。
エキュートさんは気付けばどんどん新しい展開をされていて、ブランドのものだけではなくて日用品までなんでも揃うし、皆さん立ち寄りやすいですよね。世代を問わず、地域の人も駅をご利用され、ご旅行のお客さま、ビジネスマンと万人の方々が利用されている印象です。
エキュートさんの開業というのは大宮駅を大きく変えた出来事でした。新幹線が開業し、エキュートさんができて、新しい賑わいがもたらされました。駅の存在価値が大きく変わったタイミングだったと思うんです。そして、二十年を迎え、ネクストステージの幕開けという感じですね。今、ひとつの区切り、変化点にきているのではないかと感じています。
緑川さんもエキュートを利用していただくことがあるんですか?
ありますよ。何か困った時に、お土産とかプレゼントを買うのにとても便利で、コンビニ感覚でいつも立ち寄らせていただいています。「鉄道のまち大宮」のロゴマークを入れてくださっている商品などは、お土産に頻繁に使います。手拭いとかも素敵でしょう?自分でも愛用しています。
大宮駅を中心に街が変わっていくならなおさら、「鉄道のまち大宮」をPRに使っていきましょうと、エキュートさんとお話していて、コラボレーション商品も展開し始めたところなんです。大宮には、全国から鉄道ファンが訪れる鉄道博物館もありますし、大宮駅は珍しい列車が多く走ります。鉄道を目当てに大宮駅に来てくれている人は、決して少なくないはずです。そのランクをエキュートさんはじめ、周りの方々と一緒になって、もう1ランク上げたいなと思っています。
最後に、ネクストステージをともに歩む、地域の皆さんにメッセージをお願いします。
今、大宮駅周辺は、新しいステージに向けて、色々な人たちが連携しはじめていますね。地域と一緒になって広げるだけではなく、深めていきたいです。今回、エキュートさんの20周年をひとつのきっかけとして、繋がりをもっと強めていきたいですね。
そして、エキュートさんはじめ、地域の皆さんと共に、鉄道のまち大宮、魅力ある大宮の街を創っていきましょう。よろしくお願いします。
緑川さん、ありがとうございました。では、次にインタビューする方のご指名をお願いします。
武蔵一宮 氷川神社の権禰宜・遠藤 胤也さんにおつなぎしようと決めていました。大宮の1番の象徴はやはり氷川神社だと思うんですね。古くからのこの街の歴史を守る神社でもあり、有名な映画の撮影地にもなっています。大宮の街とその魅力、2500年にも及ぶ歴史について語ってもらってください。